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Vol.7 System i5とオープンソースソリューション
System i5とオープンソースソリューション
------出揃ったSystem i5版 スタックiAMP-------
System i5のスタック
LAMPについては解説の必要はないくらい、ごく普通に耳にすることがあるかと思いますが、改めて説明すると、LAMPとは一般的に「Linux /Apache/ MySQL /PHP」の略語で、スタックと呼ばれるオープンソース(以降OSS)アプリケーションを稼働させるための基盤です。
System i5には以前当ページで話題に挙げさせていただきました「PASE」というAixランタイム環境が存在します。上記LAMPに当てはめて、Linux(OS)にあたる部分とします。
Apacheも、これまでSystem i5上で利用されてきました。今回はSystem i5環境スタックの残りの部分、MySQLとPHPについて見ていきたいと思います。
i5とMySQLの協業
System i5プラットフォーム上でOSSアプリケーションの配備をサポートするために、IBMとMySQL ABはチームを組んで、i5/OS上でのMySQLオープン・ソース・データベースを実現しました。この協業には、さらなる価値を実現するための次ステップがあり、i5/OS上でのMySQLに対するDB2ストレージ・エンジンの開発計画が進行しているそうです。
そのDB2ストレージ・エンジンを使用すると、MySQLでコーディングされたアプリケーション(OSSアプリ、PHPでコーディングされた自作プログラムなど)はi5/OS上で稼働し、そのデータはDB2/i5に格納されることになるようです。これにより、すべてのデータをDB2/i5にて単一の管理することが可能ということになります。(図1参照)
図1:オープンソース普及度と成熟度
すでにMySQLのサイトには、System i5対応のMySQLがダウンロード可能となっています。(今まではコミュニティにて作成されたfor AixのMySQLを利用するしかありませんでした。)残念ながら、無償版MySQLは、これまでどおりサポート無しとなります。
★MySQL for i5のメリットと特長については、以下のサイトが参考となります。
http://www-06.ibm.com/systems/jp/i/software/mysql/features.shtml
System i5に最適化されたPHP
System i5上にPHPを中心としたWebシステムを構築する環境を提供するための「Zend Core for i5」というZend社の製品があります(図2参照)。無償で利用可能な英語版と、有償となる日本語版の2タイプが存在します。この製品の利用により、PHPで記述されたアプリケーションをSystem i5で稼働させるために必要なWebサーバ、PHPエンジン、DB2/i5データベースへ接続するためのドライバーなどを一括してインストールできます。
Zend Core for i5/OS とは?
- PASE上で動作するPHPランタイム
- PASEはAIXアプリケーションのランタイム環境
- 5250インストーラーで導入可能
- 「英語版」はV5R3以降対応でWebによる3年間の基本サポート(英語)つきで無償
- 「日本語版」はV5R4対応で有償・拡張サポート(日本語)としての提供
- 導入されるソフトウェア
- Apache2
- PHP 5
- PHP拡張機能
- PHP ToolKit for i5/OS
- -日本語パラメータ受け渡しの設定ができる
- -英語版にその設定は存在しない。
- Web GUI 管理コンソール
- DB2ドライバー(ibm_db2, odbc)
※LAMPアプリを導入する場合は、別途MySQLの導入が必要
図2:Zend Core for i5/OS とは?
さらに、i5 PHP API Toolkitが含まれており、Webアプリのみならず、既存のRPGとの連携が可能です(※RPGとwebアプリケーション間の日本語の引数の受け渡しは日本語版しかできません)。
また、5250画面とブラウザで利用可能な管理コンソールが付属しています。(図3参照)
System i5に最適化されたPHP環境を容易に導入してくれるZend Core for i5ですが、PHPのバージョン5のみの対応となっているため、以前のバージョンPHP4などでコーディングされたアプリケーションの一部に互換性がない場合が存在するかもしれません。
図3:Zend Core for i5/OS管理画面
System i5でのオープン化
IBMのSystem i5のここまでの取り組み
- MySQL AB社との協業によるMySQLサポート
- Zend社との共同開発によるZendCoreの登場
以上のことから、System i5でのオープン化の流れがより一層進んできていることが分かります。
「i5OS/Apache/MySQL/PHP」のスタックが出揃い、このことにより、以下のようなことが考えられます。
- LAMP環境で稼働するアプリケーションをそのまま稼働させることが可能(図4参照)。OSSの利用によりアプリ購入費用の削減が図れる。
- WebアプリケーションからのRPG/CLとの連携(RPGとPHPの共存)により既存資産の有効活用
- 計画中であるMySQLのDB2用ストレージエンジンにより将来的にMySQLとDB2の管理の単一化による運用コストの低減
弊社OSS検証チームは、これまでSystem i5のPHPの稼働する環境構築検証を行ってまいりましたが、徐々にOSSの本格的稼働、PHPでの既存資産利用などアプリケーションの開発/稼働検証など、次のフェーズへと計画しています。
図4:LAMPアプリケーションのポーティング